坐禅(座禅)を毎日習慣にしたい人は5分から始めよう
坐禅・瞑想・マインドフルネスを毎日家でやりたい。
けれど、なかなか続かない。
そういう人は多いのではないでしょうか。
伝統的な禅の修行を経て、日常の中で長い時間の坐禅をすることに困難を感じていた私が、坐禅を日々継続させていくために「ハードルを下げる」ことの必要性をお伝えしていきます。
30分坐禅の時間を作るのはしんどい。
私は坐禅をしているのですが、伝統的な修行の中では1回の時間は比較的長く設定されています。
坐禅の標準的な時間は曹洞宗では40分、また臨済宗では25分ほどになりますが、30分前後の時間を一日に盛り込むのは結構大変ですよね。
坐禅会でこうした長い坐禅を経験して、よし家でも毎日やろう!と決意したとしても、なかなか続きません。
何日間は朝早い時間に起きて、30分ほどの時間をとることができても、それは長続きしづらいです。
真面目な人であればあるほど、「ああ、今日も30分やれなかった。自分はダメな人間だ」と思ってしまうでしょう。
私は真面目、というよりも執われが強い人間でして、結構自分のことを責めてしまっていました。
私が修行していた道場での坐禅は1回40分が基本だったのですが、「40分やらなければ坐禅ではない」という思い込みがあったのですね。
それに加えて変なプライドもあり、これより短い時間で坐禅をすることに抵抗感がありました。
確かに、時間に余裕があるのなら毎日40分坐禅をしても良いですが、普通の人はそうはいきません。
家庭の生活もあり、またお仕事もあるでしょう。
長い時間坐禅できないことを責めてしまう
私は修行から帰ってきてすぐに大学院に通い、それが終わってからはサラリーマンのように出勤する日々を送っていたので、毎朝40分の時間を作ることがなかなかできていませんでした。
朝に40分坐禅をしよう!と思っていても、朝起きたらもうどう頑張っても40分捻出できない時間になっている…
そんな日は、朝一からその日が台無しになってしまうような感じがありました。
不健康ですよね(笑
坐禅は心の安らぎにつながるはずのものなのに、かえって坐禅に苦しめられていた日々でした。
意志薄弱と言われてしまうとそれまでなのですが、どうなのでしょう。
一度決めてずーっと続けられる人はなかなかいないと思います。
もちろん、なかにはそうした人もいます。私がお世話になっている方も、20代の終わりから毎朝欠かさずに40分の坐禅に励んでおられ、本当に頭が下がるばかりです。
ただ、やはり私のような凡人にとって、毎朝40分の坐禅は厳しいです。
一回はできても、それを継続するのにとても困難に感じられました。
40分の坐禅ができない→自分をダメな人間だと思う
そんなネガティブスパイラルに陥ってしまったのです。
『小さな習慣』との出会い
そうした中で出会った一冊の本が『小さな習慣』でした。
この本で書かれていることは「何かを習慣づけたいのなら、そのハードルを下げられるところまで下げなさい」ということでした。
この本の著者は腕立て伏せを例に挙げていたかと思いますが、習慣化するには「毎日20回やろう」ではハードルが高すぎるので、「毎日1回やろう」という形で設定していくということが言われていました。
1回では何にもならないだろうと思われるかもしれませんが、もちろん1回しかしてはいけない、ということではありません。
1回腕立て伏せをしたら、その後に何回して自由。
ただ、それに伴って仮に毎日、結果的に20回やれるようになっても、そのハードルを上げてはいけないということが言われています。
坐禅もハードルを下げよう
この内容を読んだ時、坐禅を習慣的に、毎日やることから遠ざけているのは自分自身のハードルだったことに気づかされました。
毎日40分やることがあまりにもハードルが高く、継続できず、自己肯定感も下がっていく。
ここから抜け出すために、私も坐禅の時間のハードルをぐっと下げることにしました。
毎日5分坐禅をすれば良い。
それが私の出したやり方でした。
毎日たったの5分ですが、続けられます。
朝やれなくても、寝る前にやれれば良いのです。
なる直前に「今から40分」というのは厳しいですが、5分なら簡単にできます。
どんなに忙しくても。
朝寝坊したとしても、5分ぐらいなら何とかなっています。
そして、5分経ってから「もう少し坐禅していたいな」と思ったら、そのまま続けていれば良い。
もちろん仕事なり予定がある場合はアラームの設定ぐらいはした方が良いかもしれませんが(笑
ただ、5分の坐禅をするにはタイマーでは都合が悪いです。
1分以上なり続けますからね…。
私は「雲堂classic」というアプリを使っています。
雲堂 classic
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これはiPhone版しかないのですが、普通の「雲堂」はandroidでも使用可能です。
機能的にはほぼ変わりません。
雲堂
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鐘の音も選べて、坐禅にはピッタリです。
終わりの合図は鐘の音が1回鳴るだけなので、もう少し坐禅を続けたい場合は、そのまま坐っていきましょう!
ハードルを下げると、逆に日々が充実してくる
このおかげで毎日の坐禅が厳しいものから、充実感を持って取り組めるものになりました。
余裕のない日は5分で切り上げてしまいますし、場合によっては40分、1時間と続ける場合もあります。
これの良いところは、少しでも長くやればそれはプラスαになっていくということです。
「決められた時間以下しかできなかった」というよりは「設定している時間よりもこれぐらい長くやった」という方が長続きしそうですよね。
もちろん長くやることに執われてしまうと、最初の「40分問題」がぶり返してしまうので良くありません。
いつでも大事にするのは坐禅を5分なり10分なりを継続してやっていくことです。
「30分!40分!」そんな風に 追い立てるような坐禅から、「とりあえず5分坐ろうか」という、ゆったりとした心持ちの坐禅に。
これぐらいやらなきゃ!と自分を追い立てる日々よりも、ハードルをぐんと下げて「最低限これだけやっていこう」と頑張る方が、よほど毎日が生き生きしてきているのを実感しています。
おわりに
坐禅を習慣にしたい!
そう思っている方、瞑想やマインドフルネスも同じかと思いますが、ぜひ一度ハードルを下げて取り組んでみてはいかがでしょうか。
日々の充実感が変わってくるはずです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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