ぷらっと禅

禅したり、しなかったり。

MENU

ブログの文章をレポートみたいに書いたら誰も読んでくれないと悟った

f:id:zenpra:20200903155447j:plain

文章はこうあらねばならない!
そんな風に思っていた私が最初に書いてきた文章の問題と、そこに欠けていた意識について書いていこうと思います。
特に大学でかっちりしたレポートや論文をたくさん書いてきたという人に読んでもらえれば嬉しいです。
 

ブログの文体が嫌いだった

ブログやnoteに文章を書くようになりしばらく経ちました。
正直ブログの文体が気に入らず、普通の紙媒体の本のような体裁でしばらく書き続けていました。
 
ここで私が言っている「ブログの文体」というのは
・「。」の度に改行する
・段落は作らない
・文字装飾が多い。
 
というものを指しています。
もちろんそのような形で書かれていないブログもたくさんありますが、ひとまず便宜的にこう言わせてください。
 
それに対して、「普通の紙媒体の本のような体裁」はこれと逆です。
・段落を意識して文章を構成する
・段落の中でも論理展開がある
・余計な繰り返しは行わず、無駄な表現は削る
 
 
私は大学院に入りレポートや論文の執筆などもあり、この段落を意識した、無駄のない文章こそが正しいと思い、ブログに使われているような文体は美しくないと思っていました。
 
一行ずつ改行するのは気持ちが悪かったですし、章や節が変わる訳でもないのに余白を作るということにも釈然としていませんでした。

 

足りなかったのは「読者目線」

こうした思いが変わるきっかけになった本があります。
それはDAIGOさんの『人を操る禁断の文章術』です。
見るからに胡散臭いタイトルですよね。
しばらく敬遠していたのですが、親しい友人もまた薦めてくれたこと、またkindleの読み放題サービスで読める本だったこともあり、実際に読んでみました。
 
この本で書かれていることで、私がしていた根本的な勘違いに気づくことになったのは、「読者目線で書く」ということでした。
 
「当たり前だろ」
 
そう言われてしまうかもしれません。
ただ、私にとってはこの「読者目線で書く」ことが全く当たり前ではなかったのです。
 
多くの人は自分が読ませたいことを考えて書こうとするばかりで、読み手のことについてあまり意識していません。
 
耳が痛い言葉でした。
誰が読む、ということはほとんど考えて来ていなかったのですから。
文章はこのように続きます。
それどころか、「書いたら読んでくれるもの」と考えている人も大勢います。
でも、現実はそんなに甘いものではありません
このように「書いたら読んでくれるもの」と思っていたら、まだマシだと思います。
私は「読みたい人間が読めば良い」ぐらい不遜な気持ちを抱いていました。
お恥ずかしいことです…。
 
読者のことを考えてみる。
今までやってこなかったことでしたが、初めて考えてみることにしました。

 

レポート・論文の読者

そもそも、私が書いていたレポートや論文の読者は誰だったのだろう。
これは採点する講師や教授陣です。
そもそもレポートや論文を読むこれらの人は、前提知識が違います
レポートに書かれていること、論文で言及されている先行研究などにもある程度の知識のある人たちなんですよね。
こうした人に向けて書くからこそ、レポートや論文の体裁は許されているとも言えます。
段落に分けたり、繰り返しや冗長な文を避けることでも、十分に読んでもらうことができます。
 
ただ、このレポートや論文の教育を熱心に受けすぎると、「文章はかくあらねばならない」という凝り固まった頭が出来上がります。
私のように。
 
 

ブログの読者

それに対して、このページを読んでくれる人はどんなひとなのだろうか。
「インターネットで情報収拾は行わず、もっぱら本だけ読みます」という人は来ないでしょう。
ここに来てくれる人はむしろ、普段からブログやウェブニュースなどに触れることが多い人でしょうし、パソコンではなくスマホを使う人も少なくないはずです。
文章にあまり親しんでこなかった人、また年齢が若い人、そうした色々な人が私の書いたブログを見に来てくれています。
 

ウェブの文章はスクロールしてなんぼ

ウェブの文章は特にスクロール感が大事ですよね。
一定速度でスクロールしていく感覚がないと文章がつまらなく、窮屈なものに感じられます。
改行を重ねることでそうした窮屈さを防ぐことができます。
文字に修飾をつけるのも間に余白を作るのも、ページ全体にメリハリを持たせるという意味では大事な役割をしているようです。
 
これはもちろん文章読解能力の問題ではなく、ウェブという媒体の特質だと思います。
 
こうした人や媒体の特徴を無視して、堅い文章を作ったところで、誰にも喜ばれません。
エゴの発露でしかないですよね。
 
 

 おわりに

レポートや論文のような堅い文章も、もちろん教育の現場では大事ですが、ウェブにはウェブに適した文体があります。

私はとにかく「読みづらい」と言われてしまうのですが、この文章はどうだったでしょうか。

内容の充実はもちろんですが、「読みやすいよね」と言ってもらえるような文章をこれからも目指していきたいと思います。

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。